那由多の果て

伝埜 潤の遺産。小説になり損なったフラグメントと、日々の連れ連れ。

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cryfor。

某朔さんと詩歌の戦争責任にガチンコで挑戦している漫画を読んでいます。凄すぎる。正直ちょっと生半可な気持ちで読みはじめたら、いろいろ抉られました。

確かに間違いなく萩原朔さんだし、間違いなく北原白さんだけれど、今までこういうアプローチってあっただろうか。特に白さん。あれが、白さんだ。我々が小さい頃から、そうと知らずに歌ってきた日本語の根っこにいる人。

作中に散らばる詩の何ときらきらしていることか。日本語って美しいな、と久々に実感中。白さんの、朔さんの、犀さんの、みよしくんの、もっさんの、こうたろさんの、石川くんの、ちゅーやくんの。そこに重なる、あの時代の詩が「担わされた」役割。白さんの、国民詩人の重み。

何回めかのリフレインだけれど、私は某宮城の石川くんのココアの詩が、詩というジャンルのなかではたぶん一番好きだ。刺さってる、というか。あと、「おまえは歌うな」で始まる詩も同じくらい刺さってるのだけれど、これの作者は誰だろう。国語便覧で見たのかしら?

日々燦々 / comments(1) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /
Comment
「おまえは歌うな」はこれでしょうか?


  おまえは歌うな
  おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな
  風のささやきや女の髪の毛の匂いを歌うな
  すべてのひよわなもの
  すべてのうそうそとしたもの
  すべてのものうげなものを撥き去れ
  すべての風情を擯斥せよ
  もつぱら正直のところを
  腹の足しになるところを
  胸さきを突きあげてくるぎりぎりのところを歌え
  たたかれることによつて弾ねかえる歌を
  恥辱の底から勇気を汲みくる歌を
  それらの歌々を
  咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌いあげよ
  それらの歌々を
  行く行く人びとの胸廓にたたきこめ

 中野重治

 おそらく私も最初は国語便覧で読んだのではないかと思いますが、どきどきした覚えがあります。
 思想的な、時代を反映した詩の多い時期ですが、私なんかはしんどくなってしまって、いまだに文学と文学者とその時代の関わりに真っ向に向き合えないところがあります・・・。しかし心を打たれる作品の多い時代でもあるのです・・・。
2017/01/14 6:46 PM, from 黒巳真砂









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