那由多の果て

伝埜 潤の遺産。主に日々の連れ連れ。

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ハリウッド。

何と。
何と!
忍たま乱太郎、ハリウッド進出か。リメイクのオファーがあったそうな。うわぁ、ドラゴンボールの二の舞だったら嫌だなぁ…。
しかし瞬発力のあるオファーである。アメリカ人、そんなに忍者が好きか。あの、忍たまは比較的時代考証がしっかりした作品だから、カレーライスは出てきても、風太郎的スペクタクル忍法は出てこないぞ?忍者とニンジャは違うものなんだぞ?
三池監督は乗り気らしいけど、加藤乱太郎くんの映画を吹き替えにすりゃあいいんじゃないのか。そもそも落第忍者乱太郎がどういう漫画がわかってんだろうか…。
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そうさ。

実写版忍たま乱太郎、見てきました。
忍たまがアニメ化した頃に、どんぴしゃで見てたシーンが実写化。初恋の人は利吉さん、な世代の人間なので大変楽しかった。ネタバレですが、乱太郎が忍者刀背負ったまま床下に潜ろうとしてジタバタとか!しんべヱの髪の毛がえらい寝癖とか!懐かしかった!
実写化に対して批判的な私だが、あんまり嫌悪感がなかったのはあれが作者の意図に反してないからか。戦場のシーンがかなりリアルだった。乱太郎、そこ走るの危ないよ。単純に、加藤乱太郎が可愛かったからってのも大きいだろうけど。あの水色の忍者服!それにうちの地元付近で撮影があったらしいから、大分肩入れはしている。肩入れはしているけれど、実写版にしてはいい出来だと思う。
ただ、谷原章介の無駄遣いじゃないのか、あれは。本人さんが楽しかったみたいだし、尼子先生お気に入りの役柄だからいいのか。いいのか?
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やっつまった。

えー、タイトルから既に、私が何をやっつまったのかはおわかりだろう…。あれを買ってしまったのである。すなわち、

金の言いまつがい。

上下段抜きで書かなければ!買ってしまった!しばらく電車の中で腹筋抱えてのたうちまわるぞ私!伊賀忍法帖はどうした!いや、それも買うけどさ、来月の給料日辺りに…。一頁めくっただけで爆笑だった。何なのこれ。リアルな凶器。
言いまつがい。の面白さは言わば珍プレー・好プレー的面白さである。予期せぬ笑い。大まじめな笑いである。その辺り、予測の笑いである新喜劇とは真逆。でもどっちも面白いんだよなぁ。関西人たるもの、やはり笑いを傍らに置いて生活したいものである。
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風太郎フィーバー。

忍の卍を購入。甲賀忍法帖がいかにシンプルで、シンプルゆえに迫力があったかがよくわかった。
忍の卍は少々、展開がアクロバットで捻くれている。ちくちくと小さな違和感を残しながらスピード感のあるストーリーに呑まれていくと、最後の最後で全部の伏線を回収して愕然のエンドロール。風太郎すげぇ。
あれだけの展開で、あんなに清々しい終わり方なのはやはり全滅エンドだからか。それ以上に、主人公の性格が筋が通ったものであることが大きいのかな。
さて、次は伊賀忍法帖を買ってこよう。最近、風太郎による散財が財布に響いてきた気がする…。
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白肋の記憶2 アスカロン番外

続いちゃった。二ツ鳴りと違って大まかな流れを考えないで済むので、書きやすいこと書きやすいこと。
別タイトル・バレンシアの事情。




アルケイド・フェリスは汗にまみれた黒い髪に水を被った。愛用の杖は傍らだ。
アスカロンでは模擬剣等は一切使わない。普段手に馴染んだ実用の武器をそのまま使う。当然、エレジアは凶悪なモーニングスターを、ミハイルはクレイモアを、アルケイドは長杖を扱う。
「あれ?」
次の試合の相手を確認し、アルケイドは首を傾げた。
バレンシア・グラーチア。『弦』寮の同級生である。
「エレジアじゃないのか…」
確認すれば、エレジアは一つ前の試合でバレンシアに負かされていた。アルケイドは面白そうに唇を吊り上げる。
エレジアは強い。何より、並大抵の相手はエレジアの得物と不遜な態度に威圧されてしまう。同級生にはそれが酷く顕著だ。臆せずぶつかれば、エレジアが勝てる――倒せる相手だとわかるだろうにと、アルケイドは常々思っている。
「アルケイドぉぉお!」
「うわっ」
エレジアのことを考えている最中に、当人が現れた。思わずアルケイドは飛び退り、エレジアはお構いなしに距離を詰める。
「お前、絶っっっ対負けるんじゃないぞ。いきなり前衛転向した『弦』の奴なんかに、お前に土を付けられてたまるか…!」
「落ち着けエレジア」
アルケイドに詰め寄るエレジアの首根っこを掴んだのは、ミハイルである。頭一つ背の高いミハイルは呆れたように苦笑する。
「まぁ、お前を負かされたくないのは俺も同じだがな」
アルケイドは苦笑する。
「君たちの中の、僕の立ち位置がよくわからないよ…まぁ、」
杖をひょいと持ち上げ、アルケイドは微笑んだ。
「ご期待に沿えるように努力するさ」

バレンシア・グラーチアは回癒術の使い手だが、生憎とその能力は己には使えなかった。
「〜〜〜っ、」
エレジアのモーニングスターが掠った部分は、痣になるか皮膚が爆ぜるかのいずれかだった。消毒液の痛みにバレンシアは呻く。
そもそもバレンシアは、前衛としての基礎の基礎すら学んで間もないのである。攻撃の流し方、受け身の取り方、後退の仕方。それらが完全に身に染みついていない。そのため、本来負わずともいい打撲傷を全身に負ってしまっていた。
「全く…何だっていきなり前衛転向なんか考えたんだよ?」
バレンシアの頬にガーゼを貼付けるのは、『杖』寮のミカ・バーテライネンである。早々に戦線離脱したミカは、その後は救護所に釘付けになっていた。
「放っとけ。俺の勝手だ」
ぶっきらぼうに吐き捨てるバレンシアに、ミカはめげない。この無愛想が災いして友人の少ないバレンシアには、貴重な相手だった。
「しかも『弦』寮で。アラン先輩みたいに、前衛から後衛に転向するならまだわかんだけど」
「だから放っとけって」
「まぁエレジアに勝ったんだから、お前きっとセンスがあるんだな」
ミカは水色の瞳を細めて笑い、バレンシアの背を何気なく叩いた。バレンシアは激痛に息を詰め、顔をしかめる。
そうなのだ。これだけの傷を負いながら、バレンシアはエレジアに勝ったのだ。前衛としての実技成績学年二番手、エレジア・ヴァリアツィオーニに。単純な破壊力なら学年一、しかもエレジアはそれだけに頼らない戦い方を知っている。そのエレジアになぜ勝てたのか。
「ヴァリアツィオーニに勝てたのは、ただのまぐれだ。俺がいること自体がイレギュラーだったし、得物だってこれだしな」
傍らに伏せた大鎌を示して、バレンシアは自虐した。
「同じ長柄武器だ。ヴァリアツィオーニの戦い方は、俺と鏡写しだからな。だいたいわかる。それに、こいつは…俺にとっては慣れた得物だ」
大鎌という変則武器との戦い方に、エレジアが戸惑った可能性はある。それに比べ、バレンシアは幾分冷静だった。
イベリア半島出身のバレンシアが大鎌を持つとき、それは確たる伝統を背景にしている。かつて欧州最強の戦法は、重装歩兵による集団戦法だった。その全盛は銃という近代兵器の発明まで続いた。イベリアではそれをさらに強化し、異教徒との戦争に用いた。すなわちレコンキスタである。イベリアの重装歩兵が相手にしたのは騎馬である。ゆえに前進しつつ前列の後ろから大鎌を振るう、凶悪な戦法が生まれたのだ。そしてバレンシアの大鎌は、代々受け継がれる名残である。
相いれぬ者を薙ぎ払う大鎌、またの名をレコンキスタ。だがバレンシアがこれを手にするには葛藤があった。
「結局、俺は実家の手駒にしかなれないのか。こいつを手に取るとそればかり考えちまう」
没落した一族の期待を一身に背負って、バレンシアはアスカロン闘竜学園に送り込まれた。その場所に本人の意志はなく、ゆえにバレンシアは決して積極的な生徒ではなかった。反抗的でもなかったが、ただただ無気力だったのである。
「そうか?でもなぁ…」
その体質と能力のせいで、バレンシアよりも生きづらいミカは、ふと思案顔になる。訝るバレンシアににかりと微笑み、
「でも俺は前までのお前より、それを持ってるお前の方が好きだな。させられてるんじゃなくて、自分でその大鎌を取ったんなら、それでいいだろ」
そう言って背中を押した。刻限が迫る。
「行ってこい。アルケイドは強いけど、先輩方に比べればまだマシだ」
応援か慰めか、よくわからないミカの台詞に、バレンシアは初めて苦笑した。片手を上げる。大鎌を携え、向かう先にいるのは学年最強の前衛、アルケイド・フェリスだ。
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花の金曜日。

だとか、アフターファイブだとか。誰が言ったんだか。そんなのどこにもありゃしない。
出張から帰れば、定時の15分前だというのに別の課から持ち込まれた厄介事。さようなら定時上がり。こんにちは残業。まぁでも世の中ってそんなものよね。
それでも残業2時間半で済むなら良しとしようか。世間には今日中に帰宅できない人だっているんだ。…あ、でも私、明日は休日出勤じゃないか。あーあーあー。帰ったら寝る。寝てやる。
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バイオ。

出張で、長浜バイオ大学を訪れる。JRの無人駅・田村駅のすぐ正面に坐します、日本唯一のバイオ系単科大学である。
まず田村駅のロケーションにびっくり。無人駅だよ、複線なのに。線路を隔てるのが白い木製の低い柵だよ、羊が上を跳ぶような。貴生川以東の草津線と張り合えるかもしれない。しかし田村駅の最たる凄さは、下りが新快速しか停まらないということだ!羨ましいような、そうでもないような…。
長浜バイオ大の、バイオ分野の最先端を担う!という自負は強い。惚れ惚れするくらい、その一点におけるプライドが高い。あれは尊敬する。小さい大学だけど、やっぱり大学というのは学問的というか学術的というか、そういう空間であって欲しい。
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休み。

休みが続くと、次の出勤が辛い…。
休みを利用して、カイロプラクティックに行ってみた。カイロというから、勝手に温熱療法だと思っていたら、全然違った。
いわゆる整体だったのだが、診てもらったら何と、右足が1センチ短かった。あらら、なぜ?左足の膝関節が硬いと言われて思い出した。事故で左足を傷めて、右足で跳んで生活してたことがあったんだわ。あれか。うん、あれだ。
姿勢矯正に通院することになったけど、財布は痛いなぁ…。まぁ自分の来年への投資だと思っておこう。今年もまた面接で落ちたし、猫背を直してリベンジするか。
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熱い日々。

滋賀県代表・八幡商業が負けた。東東京代表の帝京に勝った時点で、一つの大仕事を終えたのだから、胸を張って帰ってくるといい。
あの年代に関わる仕事に就いていると、どうも涙腺が緩くなっていけない。滋賀大会の開会式のハイライトですら、決壊である。入場行進が始まって、しゃっちょこばった歩き方を見ただけで。うわ、早。知り合って、まだ二年の付き合いなのにね。
滋賀大会と違って知り合いもいない八幡商業の対帝京戦で、逆転本塁打の瞬間やっぱり泣いた。若者は時に、何でか人を泣かすのである。
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今日。

815。
今夏の疑問。敢えて今日揚げてみる。

戦争感動作って、何だ。

最近、本屋で終戦フェア(?)的な棚に平積みになっている小説や漫画の帯に、太文字で強調されて躍っている煽り文句。戦争感動作って何だろう。戦争は、感動を誘発するものなのか?非人道の世界のそこここで、人として足掻く姿は感動を呼ぶのだろう。想像はし得るのだけれど、何だかなぁ。戦争感動作。実態がどんなものか知らないのに批判はすべきではないのだけれど、コピーライターさんが一生懸命頭を捻って付けたものなのだろうけど、何だかなぁ。
あの戦争を忘れない。
あの戦争を繰り返すまい。
それは我々の被害者意識から出た考え方で、加害の意識はどこに置いてきたの。
私たちは戦争を知らない子どもたちで、こんなことを口にするだけでもおこがましいに違いない。でもやっぱり本屋に行く度、もやもやして帰宅する。
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