那由多の果て

伝埜 潤の遺産。主に日々の連れ連れ。

<< March 2012 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

リ・ボーン。

浮上しました。お久しぶりの伝埜です。ブログを放棄していて申し訳ありません。一度、書きたくなるまで書かないと決め、身辺整理が整うまでの断を決行。ようやく多少なりとも、アウトプットできるような心持ちを取り戻した、感じ。
タイトルは、浮上のきっかけ。大学時代の同級生と和歌山への旅。初めての高速。初めての乗用車。伊勢路を南へ、斎王群行に思いを馳せつつ。目指すは熊野、蘇りの地。
私が沈んでいた理由は、まず来年度の雇用の不確定と、所属コミュニティ内の対立である。悪条件での雇用である。3ヶ月しか契約できない。そのあとの行き先は保証されない。加えて、私はいわゆる代替要員なのだが、その「私の代わり」の人物の人間性の劣悪さに反吐が出る。もうひとつのコミュニティでは、私は最年少の幹部である。自分の不甲斐なさもさることながら、幹部以外の所属者からの陰口が、堪える。誰のために尽力しているのか。無駄な骨折りに過ぎないのか。徒労感ばかりが、計り知れない。そんな状況で、やはり最初に死ぬのは感性と言葉だ。
- / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

ウルスラ。

とにかく何故かただひたすらにやる気が出ない。やることもやらなければならないことも山ほどあるのです。なのにやる気は微塵も出ないのです。Why、何故、どうして、それはネっ!って、わかる訳ないのである。
以前からたまにある、ローパワーな時期なんだろうな、とはわかっている。しばらくすれば、或いは上手く軌道修正できれば、復活できる。だが、問題は、今、山積している仕事である。ここしばらく土日返上が続いている。さすが年度末。しかし週休0.5日は辛い。
気がついたら床で力尽きて寝てました、とか、気がついたら風呂に入らないまま夜が明けました、とか、気がついたら月曜日でした、とかいう生活とおさらばしたい。ギブミー休日!
明後日は別件で1日拘束されるので、明日も出勤しなければ仕事が終わらない。が!だが!せめて!女子力の枯渇っぷりを何とかしたい!化粧の乗らない肌、コンシーラーを一発KOする目の下の隈、充血しっぱなしの白目!あと、義兄上の結婚式からそのままの、仕事着に相容れないラグジュアリーなネイル!
という訳で。ネイルサロンに行きました。パールベージュのネイルに変えて貰いました。春だもの。ピンクにしたかったが、好みの色が欠番。でもベージュの仕上がりは上品清楚で可愛いので良しとする。
よし、やる気を出せ私。明日もホチキスと格闘だ。
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

白肋の記憶8 アスカロン番外

久々にアスカロン。ミハイルとリチャードのための。



鈍い地鳴りが腹に響いた。
「…っ!?」
最初に気づいたのはリチャードだった。翠眼を見開き辺りを見回すも、剣呑な状況は変わらない。リチャードの腕の中ではミカが昏倒し、背後では同級生が右往左往している。エレジアと寄り添うように立ったバレンシアが、射るような視線でこちらを見る。
「全員、動けない奴を抱えて走れ」
リチャードの地を這うような声に、ウィンスレイが目を剥いた。
「はぁ!?」
「全員逃げるぞ。何か来る。グラーチア動けるか。エレジアを。ミーヒャはアルケイドを頼む。ウィンスレイ、動ける奴らを連れて先に行け。先導を頼む。学園までの道を拓け」
言いながら、己はミカの長身を背に負う。
「リチャード。防ぎきれないかもしれない」
「構わない、いや防ぐな、受ければ君が死ぬ」
ユハが指を組みながら告げ、リチャードがそれを制する。
「り、チャー、ド」
呻く声は背に負われたミカだ。囁くその声を、眉間に皺を刻みながら聞いたリチャードは表情をさらに険しいものに変える。
「今ここで、長寿竜に出てこられたらどうなる、ウィンスレイ」
戸惑うウィンスレイにリチャードは強く畳みかける。
「長寿竜だと!?何を根拠に、」
「ミカが見た。それで十分だろう。聞いたな、ミーヒャ。事情が変わった。アルケイドをパラスケに。頼む。死ぬなよ」
リチャードの硬質な声音に、ミハイルは小さく唇を歪めた。
「鋭意、努力する」
「…冗談で言っている訳じゃないからな。生きて戻れ」
リチャードの指揮官としての能力は、最早疑いようがない。状況判断の的確さ、加えて現時点での最良策を選ぶ判断の速さ、そしてそれを選んだ後の実行に移る非情さ。そのリチャードがミハイルに命じたのは、殿だった。 黒竜が、ミカの眼を信じるならば二体。それも、内一体は長寿竜。必死の殿になる。こちらから仕掛けず、ひたすら冷静に凌ぎ続けられるのは――粘り強く耐えられるのは、ミハイル・グレンドルフしかいない。リチャードはそう判断した。
「わかっている。だが、俺を買い被るなよリチャード」
「すまない。だけど今の状況では、君しか、僕には考えられない」
リチャードの翠眼に灯る悲痛は、最悪を覚悟している証だ。ミハイルは年下の同級生の頭に掌を置き、宥めるように掻き回した。
「退却に専念しろ。お前が導け」
言い置いてミハイルは踵を反した。
アスカロン / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

一応。

妹その2に彼氏が出来たので、一応叫んでおく。

滅びろリア充!
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

デトックス。

本当はあんまり書きたくないのだが、今日はかりは勘弁して欲しい。毒を吐くのは心のデトックス。溜め込みはよくない。
こっちだって苦肉の策で提出してんだよ。何とかならなかったから会議に諮っているのに、内規に合わせて作り直してこい、以上。で切り捨てとは。つまり、要するに、機械的に処理ができれば良いわけだ。主義主張は必要ないわけだ。信念も必要ないわけだ。この職場では。よくよくわかった。それが、後々の大問題の根源だとわかっているから提起したのに。思考は要らないというのだ。歯車であれ。あぁ、馬鹿馬鹿しい。
で、もう一つ。物事には順序というものがあって。個々人にはそれぞれに優先すべき事項がある。それを。何で。己の都合に合わせなければならない。だいたい、こんな月の上旬に会計が締まるわけがなかろうが。まだ支払いが最低二つ、残っている。という事情は、先だってお話したはずだが。だいたいうちの部署は今、諸事情により人手不足なのだが、ご存知ないので。はぁ、そうですか。 月曜日までに何とか。はぁ、やりますとも。要するに土日に出勤してやれというお達しなのですね。何故それを今週の前半に伝えておかないのか。甚だ疑問である。さようなら、私の休日。
というわけで、どこでこのストレスを解消したものか。身体が酸化しないうちに何とかしたいものたが。あ、しまった。明日の会議のために総括を作らなければ。まじで死ぬ。ストレスで死ぬ。
だいたい、要求することが身勝手過ぎる。皺寄せはこっち、という状況が今現在だけで三件。しかも、うち一件は昨年の時点でかなり難しいと伝えてあったはずで。それでもいい、というから引き受けたのだけれど。もうお忘れですね。念書取っておけばよかった。
念書といえば。今の職場が、あと3ヶ月何とかならないかと打診してきた。3ヶ月以上はあちらの事情で雇えないらしい。誰が受けるかそんな悪条件。と思ったら、完全にこちらの退路を塞いできた。受けるしかない、が、3ヶ月以降の仕事の保証はない。念書を取ろうにも、現ボスは3月で退職。意味がない。
あぁ疲れた。疲れた。誰か休み下さい。で、買い物とカラオケと、京都の御池にできた美味しい珈琲のお店に付き合って下さい。でないと私のいろいろな部分が壊死する。気がする。
日々燦々 / comments(2) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

機密。

たまーに、ではあるが、機密を扱うことがある。そういう仕事の日には、外部との接触を断つために携帯端末も触れない。ついでに言うなら、気が立って困る。
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

僕は泣いていた。

書店でたまたま遭遇した、某赤いコート。

ヴァッシュ・ザ・スタンピィィィィィドォォ!?

平積みになっていたトライガン・マルチプルバレッツでした。映画の番外編とクリエイターによるアンソロジー。うわぁ、久々。思わず購入。うわぁ、懐かしい。このヴァッシュの笑顔とか。ウルフウッドの関西弁とか。保険屋さんとか。
大学時代に読んだときには、世界観が変わるくらいに衝撃を受けた。諸事情により、私のトライガンはマキシマムの10巻で終わっているが、それでも。10巻なんか号泣でした。私にしては珍しく、今でも10巻の表紙だけで泣ける。
さて、購入した番外編。ミサイルを撃って軌道を変えるとか、何というトライガン。そうだ、こういう漫画だ。パニッシャーのギミックが少々変わっている?こんな展開をする兵装あったか?ウルフウッドの性格が若干アニメ寄り?そりゃそうか、映画の番外編だものね。しかしヴァッシュを非難する表情は変わらない。…ついつい好きな人物ばかり追ってしまうのは、仕方ないのか。
記事のタイトルは、勢いで10巻を読み返したときに聞いていたACIDMANのunder the rainの英詞より。ぴったりなんだよ、ACIDMANの死生観が。
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

彼の世界2。

で、まぁ続きである。
式場に入るなり深々と腰を折って礼をし、並んでいる人の波から笑いと歓声で迎えられる義兄上。最初からずっと、笑顔ばかりの式だった。
プライドよりも大切なものを知っている人だ。伝統より、体裁より、大切なものを知っている人だ。何より貪欲に人間が好きな人だ。生臭いくらいに人間的な人だ。だからこその人前結婚式だったのだろう。
讃美歌もなければ牧師さんもおっさんも神主さんもいない斬新さ。誓いを聞くのは神様ではなく、式に列席させてもらった我々だった。
らしいなぁ、と思った。この人の在り方の一端として、面白いなぁと思った。別段、よく見るプロテスタント式に乗っ取った結婚式を批判するわけではない。あれはあれで崇高なのだろうと思うし。ただ、義兄上には似合わないとは思っていた。でもまぁ無難にこなすかなと思っていた。そういうものだから。が、やっぱり義兄上は義兄上だった。そういうものを、『そういうもの』だと頭から捉えてしまわないあたりが。『そういうもの』の枠組みを自分次第にしてしまうあたりが。
今の世界を救えるのは、恐らくこういう人なんだろう。まぁとりあえず、新婚生活に勤しんで下さい。おめでとう。

日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

彼の世界。

さて、やっとこの話ができるくらい、身辺が落ち着いてきた。何って、大分と時間が経ってしまった、義兄上の結婚式についてである。
義兄上は私のひとつ年上、リーマンショックの煽りをまともに食らった世代である。加えて義兄上は、恐らくかなり一般的でない価値観の持ち主だった。結局何を思いきったのか、2年留年して名門の大学を中退し、名古屋で小さな企業に中途採用されて働きだした。
私が彼を義兄上と呼ぶのはひとえに敬愛からであって、決して姻戚関係などない赤の他人である。義兄上の価値観は、かなり特殊で、かつ私の真逆にある。目の前に選択肢を提示されたとき、可能性を潰しに潰してひとつを選ぶのが私だとすれば、義兄上はそこにない全く新しい選択肢を模索にかかる。世界をある程度の枠組みで語りたいのが私だとすれば、義兄上は枠組みから自作してしまう。つまりはラディカルな頭の持ち主であり、彼はそれを己が強みだと知っている。
さらに、思索のための思索に没頭して、現実から解離したスパイラルを展開するのが私なら、どこまでも思索のフィルター越しに現実を見据えているのが義兄上である。私は己を相当な重度のロマンチストだと思っているが、義兄上は突き抜けたリアリストであると思っている。
で、そんなラディカルなリアリストである義兄上が、あまりにも『らしい』結婚式を挙げた。私ははじめてだったが、人前結婚式とかいう、神様も仏様も介在しないスタイルの結婚式である。
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /

サイコロジカルコンフリクト。

職場にいるアメリカ・アーカンソー州出身の同い年の同僚と、話をしていて得た面白い価値観。
彼は日本の若者(男性の)の距離感の近さに驚いたのだと言う。アメリカでは、男性同士がその距離感でいるということは、同性愛者であると思われるのだそうだ。だから必要でない限り接近しない。
彼の世代は比較的ゲイに寛容になりはじめている世代だと言う。だが、彼の親世代は未だにゲイフォビアの風潮が強いらしい。そんな中でも、ゲイコミュニティは市民権獲得のために闘争をしていて、彼はそれをマーティン・ルーサー・キングのようだと感じるらしい。何だかちょっと大袈裟だが。
たぶん、日本では彼の価値観と日本の常識の間で葛藤があったはずだ。外国へ来て、外国で暮らす。大変なことを実は、彼はやっているのだ。
とりあえず今のところ私に外国へ行く予定はないが、異文化理解の困難(というか不可能)をまざまざと見た気がした。
日々燦々 / comments(0) / trackbacks(0) / 伝埜 潤 /